特定非営利活動法人ホスピスケア研究会

設 立 趣 旨 書

 「ホスピスケア研究会」は、1987年7月に看護師の有志が集まり、ホスピスケアの普及を目的に、 ボランタリーな活動体として発足しました。そして、これまで「がん患者さんとご家族のために、より良い ケアのあり方を研究し、それを広く普及すること」を目的に活動を継続してきました。 
がん患者と家族を対象とした活動としては、無料のがん電話相談、サポートプログラム「がんを知って歩 む会」を開催し、これまで全国から受けた電話相談の件数は9,024件、また17年間継続しているがん患者と 家族のサポートプログラム「がんを知って歩む会」は、全国6施設(東京、大阪、札幌、名古屋、長野)で 実施し、3,800名の方に参加していただきました。

 がん患者と家族がより良く生きることに目を向けた支援活動への準備・開発への国や医療機関の努力は、 まだまだ充分とは言えないように思われます。がん対策基本法が制定され、がん診療連携拠点病院相談支援 センターの機能が強化され、以前よりがん患者や家族へのサポートがきめ細かく提供されるようになってい ます。しかし、現状の医療制度の中では、地域で療養生活を送っているがん患者や家族のニードを十分に満 たすことはできない実状があると言わざるをえません。現行の医療および福祉等の制度で対応が困難な諸問 題を制度にとらわれず、地域で生活するがん患者や家族に求められているサポートを見いだし、それらを提 供するためには、NPOとして活動する組織が求められていると考えます。

 ホスピスケア研究会は、がん患者と家族に直接働きかける活動を通して、研究会の存在が、がん患者と家 族のためのソーシャルサポートを提供する活動体でありたいと考えています。 
そこで、設立25年を機に、特定営利活動法人ホスピスケア研究会を設立し、社会からの信頼と支援を受け て、以下の事業を実施継続することにより、がん患者と家族ががんを持ちながらも社会の中でよりよく生き ることができる社会の実現に寄与することを目指します。

 

   1)がん患者さんと家族を対象にした活動 

      ① がん患者と家族のサポートプログラム「がんを知って歩む会」の開催 

      ② がん電話相談 

   2)会員(医療関係者)を対象にした活動 

      ① 会員の教育・啓発 i)定例研究会、研修会の開催 ii)会誌、会報の発行 

      ② 会員のサポート i)会員からの相談への対応 

      ③ 研究・開発 

   3)社会の人々への活動 

      ① 出版物の発行および広報活動 

   4)その他、この法人の目的を達成するために必要な活動 

 

                          2012年1月6日 東京都に申請